【解説】エアコンのニオイについて
【更新日】 2021/10/21
今回はエアコンのニオイについて、少し触れてみようと思います。
ニオイの原因はエアコン内部の汚れがほとんどですが、実は原因はそれだけではありません。例えば黒カビ、油汚れ、ヤニ汚れなどが原因のニオイならエアコン洗浄で取り除く事が可能です。かなり長い年数にわたって汚れを放置していたエアコンでもかなりニオイが軽減されます。
しかし、エアコン内部の結露が気体になって出る酸っぱいニオイ。これだけはどうにもなりません。
室内の空気の中に含まれる水蒸気が熱交換器で冷却されると結露となってエアコン内部に残りますが、純水が気化したものではなく例えば汗やお料理の際に出た湯気などニオイの元を含んだ水分であるためエアコン内部に残った水分が気化するとき、当然ニオイが発せられます。つまり、洗浄をした直後でも条件が揃ってしまえばニオイが発生することになります。
同じメーカーや型番でこの症状がよく起こるデータもあるので、構造や素材の問題で発生している場合もあります。また、プラスチックパーツに染み込んだニオイも洗浄後に残ることがあります。
例えば、タッパーに入れたカレーのニオイや色がタッパーに染み込んで、取れないことがありますがエアコンに溜まった汚れも同様に、プラスチックパーツに染み込んでしまったニオイや色は取れなくなります。
カビ汚れを落としても、エアコンからの風が酸っぱいように感じる時は、長くこびりついていた汚れの成分がパーツに染み込んでしまっている場合もあり、こうなってしまうとニオイは、どうにもならない事があります。
やはり、定期的なエアコンクリーニングで予防する事が大事なのだと思います。
その他にはエアコン洗浄スプレーを使用したのち、しばらくしてから匂うという場合があります。市販のエアコン洗浄スプレーを購入し、ご自分で洗浄される方もいらっしゃるかと思いますが、洗浄スプレーの噴射圧力では熱交換器の奥まで届かせる事は不可能です。また、洗剤がアルミフィン内部やドレンホース内にそのまま残留するので、しばらくしてから赤いカビが発生してしまいます。使ってしばらくの間は洗浄スプレーに含まれた香料で良い香りがするかもしれませんが、赤カビが発生、繁殖すると独特なニオイが発生してしまいます。
以上から、エアコンは適切な洗剤で汚れに反応させてから、高圧洗浄で完全に洗い流さなければニオイを除去できません。
また、それでも条件によってはどうにもできないニオイが発生する場合がある事がご理解頂けたかと思います。
【解説】エアコンから発生するポコポコという音
【更新日】 2021/10/21
エアコンから「ポコポコ」「ピチャピチャ」と音が出る事があります。
今回はその原因について触れていきます。
ポコポコという音も、ピチャピチャという音も、どちらの場合も熱交換器の結露を排水するドレンホースに原因があります。
「ポコポコ」という音は、とくに高層住宅や、気密性の高い住宅などで起こります。室内で換気扇を使用したり、外で強風が吹いていたりすると、ドレンホースから空気が侵入します。空気がドレンホースを通って、室内機のドレンパンまで到達したとき、たまった排水を通過しようとし、泡となって破裂するときに、ポコポコと音がします。
換気扇を使用するときに窓を開けたり、給気口を開けたりして、別に空気の通り道を作ることである程度は解消されます。それでも解消されない場合は、ドレンホースの先にエアシャットバルブなどを装着して、空気の侵入を遮断することで解消されます。確実に装着するためにも、業者に依頼するのが良いでしょう。
ただし、こういうホースの途中にかませる後付け型のバルブは汚れで詰まりやすいので内部の汚れ具合には注意が必要です。大抵の物は透明のプラスチック製なので内部の汚れを視認可能です。ご自身で取り外しや取り付けに自信がない方は業者にクリーニングしてもらう方が無難です。あまり長い間汚れを放置すると、バルブが動作不良を起こしバルブその物の交換が必要になりますので、こまめなチェックをお忘れなく。
「ピチャピチャ」という音は、ドレンパンとドレンホースの接続部分、もしくはドレンホース内で異物が詰まり、排水ができていないため起こります。室内のゴミやホコリが排水と混ざって固まり詰まる場合や、ドレンホースの外部から、ゴミや虫などが入り込み、詰まってしまうなど、様々なケースがあります。
こうした場合は、ホームセンターなどで販売されているドレンホースクリーナーを使って、外部からドレンホースの内部を吸い出すことで、ホース内部の詰まりを解消します。要はドレンホースの出口から汚れを吸引するということなので、その他にも、掃除機で吸い出したり、口で直接吸出したりする方法でも解消可能な事がありますがお勧めはできません。
それでも解消できない場合は、ドレンパンとドレンホースの洗浄を専門の洗浄業者に依頼しましょう。エアコン内部は、想像以上に汚れていますのでエアコンクリーニングと同時に実施するのが良いでしょう。これを放置すると完全にホースが詰まりドレンパンから水が溢れて室内にこぼれます。特に右側にドレンホースを接続して設置してあるエアコンは注意が必要です。エアコン室内機は内部の排水を良くするためにドレンホースの接続側が微妙に下がるように傾けて設置されています。右側を下げてある場合は、稀に電装部品側に水が落ちる事があります。基本的には、そういうことが起きないようにドレンパンの形状を工夫したり、電装品がドレンパンの縁から距離が離れるように設計されているのですが、特に古い機種になると、その辺りの詰めが甘い機種もあり、電装部品が濡れて故障してしまう事が稀にあります。こうした機械的なトラブルを予防する意味でもエアコンの分解クリーニングは必要になってきます。
早めの対応をお勧めします。
【洗浄実績】フィルターお掃除機能付きエアコン洗浄
【更新日】 2021/10/21
今回はお掃除機能付きエアコンの洗浄です。
エアコンの周囲にこのぐらいのスペースがあると分解も楽です。
お掃除機能…と言っても、フィルターの表面のホコリを取り除くだけで油やヤニには全く効果がありません。
必要な養生を施し、洗剤を馴染ませたら高圧洗浄していきます。
こういう色の汚水が出るのは、通常エアコンでもお掃除機能付きエアコンでも変わりません。
最近よく目にする氷結洗浄機能(アルミフィンを過冷却状態にして表面の結露が凍る力を利用してホコリやカビを表面から引き剥がし、その後、加熱して融けた氷と一緒にドレンから流す機能)でも同じです。結露を一旦凍らせて、また水に戻すだけなので大した水量も水圧も得られません。
洗浄後です。
洗浄後の試運転。問題無く動作しています。
エアコンの事ならエアコンレンジャーにお任せください。
A様、この度はご依頼ありがとうございました。