【解説】エアコンのニオイについて

【更新日】 2023/08/18

今回はエアコンのニオイについて、少し触れてみようと思います。

ニオイの原因はエアコン内部の汚れがほとんどですが、実は原因はそれだけではありません。例えば黒カビ、油汚れ、ヤニ汚れなどが原因のニオイならエアコン洗浄で取り除く事が可能です。かなり長い年数にわたって汚れを放置していたエアコンでもかなりニオイが軽減されます。

しかし、エアコン内部の結露が気体になって出る酸っぱいニオイ。これだけはどうにもなりません。
室内の空気の中に含まれる水蒸気が熱交換器で冷却されると結露となってエアコン内部に残りますが、純水が気化したものではなく例えば汗やお料理の際に出た湯気などニオイの元を含んだ水分であるためエアコン内部に残った水分が気化するとき、当然ニオイが発せられます。つまり、洗浄をした直後でも条件が揃ってしまえばニオイが発生することになります。

同じメーカーや型番でこの症状がよく起こるデータもあるので、構造や素材の問題で発生している場合もあります。また、プラスチックパーツに染み込んだニオイも洗浄後に残ることがあります。

例えば、タッパーに入れたカレーのニオイや色がタッパーに染み込んで、取れないことがありますがエアコンに溜まった汚れも同様に、プラスチックパーツに染み込んでしまったニオイや色は取れなくなります。

カビ汚れを落としても、エアコンからの風が酸っぱいように感じる時は、長くこびりついていた汚れの成分がパーツに染み込んでしまっている場合もあり、こうなってしまうとニオイは、どうにもならない事があります。

やはり、定期的なエアコンクリーニングで予防する事が大事なのだと思います。

その他にはエアコン洗浄スプレーを使用したのち、しばらくしてから匂うという場合があります。市販のエアコン洗浄スプレーを購入し、ご自分で洗浄される方もいらっしゃるかと思いますが、洗浄スプレーの噴射圧力では熱交換器の奥まで届かせる事は不可能です。また、洗剤がアルミフィン内部やドレンホース内にそのまま残留するので、しばらくしてから赤いカビが発生してしまいます。使ってしばらくの間は洗浄スプレーに含まれた香料で良い香りがするかもしれませんが、赤カビが発生、繁殖すると独特なニオイが発生してしまいます。

以上から、エアコンは適切な洗剤で汚れに反応させてから、高圧洗浄で完全に洗い流さなければニオイを除去できません。
また、それでも条件によってはどうにもできないニオイが発生する場合がある事がご理解頂けたかと思います。

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